文章講座(夜)

担当講師:
葉山 郁生(作家)
半年3回/月曜日開催
18:30〜20:30

プルーストと小説の諸方法 Ⅳ ――現代の「私」とは何か。さまざまのトポスを考える

在校生無料

葉山 郁生(作家)

 テキストにする、葉山郁生『プルースト論 その文学を読む』(響文社、文校でも用意)は、一冊でプルーストの文学と長編小説を案内して、その深い内容を読解しようとしています。
『失われた時を求めて』は分厚い、ちくま文庫で全十巻もあります。現代小説の宝庫のように、諸方法が多々、織りこまれています。今期は、その第三篇『ゲルマントのほう』(ちくま文庫等)を主として取りあげます。

 現代的自我=他者性(志向)については、一回目の講義で解説します。ここでは、空間=トポスについて書いておきます。前期まで人・物・空間のデッサンと時の態様を考えてきました。この時間を目に見えるものにするのは、空間・場所(トポス)の対比や移動の役割が大きい。ここでトポスとは、単に経験上の自然的場所だけでなく、人や物をその内に含む容器(プルースト小説で「瓶」、テキストのP.197)でもある。後で振り返って、気づかなかったいろんな意味があったり、そこから人生の生きるべき方向性が、見えてくるものでもある。

スケジュール

5月14日(月)
テキスト第五章解説

課題=上記の自分にとり空間・トポスにあたるものを5、6種類、列挙してみる(文章例を文校ブログに掲載予定)
7月9日(月)
第三篇『ゲルマントのほう』第一部を読む

課題=「十人のアルベルチーヌ」をテーマ(テキストP.122とP.347参照)として、ある少女(年)の中に中年女(男)や老女(男)の影を見る、逆に老女(男)の中に少女(年)のそれを見る――そういう時間の中で生きている人物像の多面性を描く
8月27日(月)
第三篇『ゲルマントのほう』第二部を読む

課題=「サロンのあり方」をテーマとして、ある集まり、パーティを設定し、そこに複数の人物を登場させる

備考
●教材作品はかならず読んでおいてください●課題作(原稿用紙2枚)を、講座日の5日前までに、担当講師宅へ郵送のこと。提出のあった作品をすべてコピーして、皆で読みあいます。
郵送先は事務局 (06-6768-6195) までお問い合わせください。またはお問い合わせフォームよりお問い合わせください。