詩の連続講座(夜)

担当講師:
冨上 芳秀(詩人)
半年3回/月曜日開催
18:30〜20:30

 

在校生無料

冨上 芳秀(詩人)

「詩は何でもありだ」と私は、叫んできた。何を書いてもよい。どんな形で書いてもよいということだ。だが、詩にはポエジーがなければならない。ポエジーとは何か、定義することは難しい。私が経験的に知っているのは、ポエジーを求めて書いた詩に、ポエジーを感じることができた時、本当に詩が書けたということである。ポエジーを感じることができなかったら、書こうとしたけれど、詩が書けなかったのである。詩は余り長いのはよくない。長く書くと言葉は緊張感を失う。するとダレが生じる。作品世界が退屈になる。その瞬間、たちまちポエジーは死ぬ。それは、言葉の死骸であって、詩ではない。他者の詩を読んで、ポエジーを感じたら、その詩は、詩として成功しているのである。感じなかったら、その詩にポエジーがなかったか、読み手にポエジーを感じる力がなかったか、である。それで、私は、たくさんの詩集を読めと言ったのである。現代詩文庫を最低、月に一冊を読めば、ポエジーを感じる力が確実に付く。ところで、何を書いたらいいか、わからないという人がいる。しかし、生きているのだから、何かに感動することがある、それがポエジーの素である。私は、幻想的な詩、言葉遊びの詩、古典に取材した詩など、様々な詩を書いてきたけれど、結局、自分の人生を書いてきたのである。人の人生は、全てが固有のものである。それを書くことができれば、個性的な詩になるはずである。自分の生命から生まれる人生の深いポエジーを求めて詩を書こう。楽しく生きるために詩はある。そのヒントになる話をするから、あなたのポエジーを抱いて、講座に参加してください。

スケジュール

5月27日(月)
会田綱雄の詩の紹介と最近の詩集についての話と提出作品の批評
7月1日(月)
黒田喜夫の詩の紹介と最近の詩集についての話と提出作品の批評
9月2日(月)
安西均の詩の紹介と最近の詩集についての話と提出作品の批評

備考
⦿受講希望者は詩作品を 講座日の9日前までに、大阪文学学校事務局 (〒542-0012 大阪市中央区谷町7-2-2-305)へ郵送または持参のこと。作品は各自1篇とする。 タイトルと氏名は3行、本文は37行までとする。散文詩は1行30字詰め(原稿用紙だと貼り合わせればよい)、改行詩は1行最大40字まで。提出作品は全てコピーして講座の時に配布します。