詩の連続講座(夜)

担当講師:
冨上 芳秀(詩人)
半年3回/月曜日開催
18:30〜20:30

 

在校生無料

冨上 芳秀(詩人)

私は先輩詩人たちの詩と出会って、どのような問題点が現代詩にあるかを見つけ、それによって自分の詩をどのように書いてきたかについて語りたい。また、受講者の詩を具体的に分析し、作品を通じて私が問題点であると考えてきた現代詩との関わりを解明して今後の詩作活動に役立ててほしいと思う。私たちが目指すのはそれぞれが書く現代詩の最先端になることであるが、まだ詩とは何か、どんなものを書いたらいいかと迷っている人であってもいい。書こうという意志があれば書けるようになる講座にしたい。小説を書いていて、詩にも関心があり、詩を書いたら何かプラスになるかもしれないと思っている人も来てほしい。詩で構成を学べば、切れのある短編小説が書けるようになる。長編小説は時間軸を長くとって、体力と気力さえあればだれでも書けるが、短編小説は才能を磨かなければ書けない。そんな人もぜひ参加してほしい。何よりも日本語の特性を知る文章修行の場にしたいのである。

スケジュール

6月3日(月)
安西冬衛―短詩から散文詩へ詩は、先ずは1行の詩から始まる。それが何百枚もの小説に匹敵する物語を凝縮した散文詩になる。しかし、ロマン的なストーリーではなく、そこにあるポエジーを味わうことが重要なのである。小野十三郎―物をして語らしめるとは何か。情緒的な形容語に注意せよ。短歌的抒情の否定の本質的な意味。私が大阪文学学校から学んだ小野十三郎の刺激的な詩とは。竹中郁―フランス帰りのシャレたエスプリの効いたモダニストの芸術派といわれる詩人が何故、戦後、児童詩「きりん」の運動を展開したのか、モダニズム詩と生活人生派の詩はどう結びつくのか。現在書かれている日本の詩の大部分が生活詩である。生活詩こそが詩の根底を支える重要な基盤である。だが、そこには罠がある。
7月22日(月)
石原吉郎は私に言った。〈あなたの詩は改行する必要がないのではありませんか〉その時、私は雷に打たれたように悟った。東京詩学研究会でのことだ。翌日は、粕谷栄市『世界の構造』の高見順賞受賞記念会があった。その詩が「現代詩手帖」に載っていたのだ。すごい散文詩の世界だった。あまりに感動したから、粕谷栄市の顔を見たかったのだ。講演は吉本隆明、ちょうど連合赤軍事件が起こった時であった。粕谷栄市の散文詩を中心に、石原、吉本、高見順の詩について、また、散文詩と詩を改行する意味について語ろう。
9月9日(月)
「現代詩は難解だろうか」難解だといわれる現代詩の元凶にメタファ(暗喩、隠喩)がある。昔、昼間部の詩のチューターだった私は、難解な詩を読むという話をした。その後40年メタファを考えてきた私が再度、吉岡実、谷川雁のメタファを分析して現代の詩の問題としてどう捉えることができたかを語りたい。

備考
◎受講希望者は詩作品を講座日の5日前までに、担当講師宅へ郵送のこと。作品は各自1篇とする。タイトルと氏名は3行、本文は37行までとする。散文詩は1行30字詰め(原稿用紙だと貼り合わせればよい)、改行詩は1行最大40字まで。提出作品は全てコピーして講座の時に配布します。
郵送先は事務局 (06-6768-6195) までお問い合わせください。またはお問い合わせフォームよりお問い合わせください。