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☆新刊紹介★山田兼士・文校チューターの詩集『冥府の朝』(澪標/1,500円+税)


<オモテ表紙>


<巻末の初出一覧>

山田兼士さんは大阪文学学校では、通教部や夜間部のチューターを経て、2011年春期からずっと年6回の公開講座「詩の連続講座」を担当されています。14年秋期までが<夜>で、15年春期からは<昼>に移られています。
その山田チューターの「詩の連続講座」が、一時期途絶えたことがありました。3期1年半ほどのことで、その間は文校の他の複数チューターにピンチヒッターを務めてもらいましたが。
山田チューターは2019年10月、ウィルス性髄膜炎に罹患して「生死の境をさまよい」(本人談)、リハビリ期間もふくめて7カ月間の療養生活を余儀なくされたことがあったのです。
その時、そしてそれ以降の体験や感覚をもとに編んだのが、このたびの新刊詩集『冥府の朝』なのです。

『冥府の朝』の“あとがき”のおしまいのところを、次に紹介します。
【――――――「臨死体験」は、だれの身にも起こるものです。ただ、ほとんどの場合、その体験は生涯に一度しかできないのですから、その体験を経て生きている者は稀であることになります。その体験から二年を経て、自らの臨死体験を一冊の詩集にまとめることができました。ひとまずはこのテーマを一つにまとめなければ先に進めないと考えてきましたが、今後は、少し呼吸を楽にして、与えられた命を大切に書き続けたいと願っています。】

(小原)