文校ブログ

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3回目の体験入学(昼の部)に11名[うち、Zoom3名] ◆15歳高校生、再々入学の72歳、神戸市の企業人、“空白県”山梨の女性の4名が入学!

きょう昼2時からおこなわれた春期3回目の体験入学の担当は、大西智子チューターでした。
文校教室の参加8名(大阪6、兵庫1、奈良1)、Zoomを通して3名(山梨、兵庫、大阪)。ほかに、在校生が2名。
体験入学用に400字詰換算5枚という制限のもとに書かれた、大西クラス生の掌編小説をテキストに、1時間余りにおよんで活発な合評会をくり広げました。鋭い意見がとびかい、かなり熱をおびました。最後に、参加していた作品の作者から創作意図が語られ、意義深い合評会になりました。
4時少し過ぎに文学学校の学習システムの説明を終えました。

◆オンラインで入学申込書がとどいた今日の入学者4名を紹介します。【 】内は、入学申込書の中の「入学のきっかけ・書きたいテーマなど」欄からの引き写しです。“ ”内は、影響を受けた作家・詩人・作品名、です。

●≪この春から高校生になる京都府の15歳女子≫―――→通教部・小説クラスへ。
文学学校で学んだことのある祖母にすすめられたとのことです。
【作品と自分自身がより成長できる場がほしいと思っていたので、高校入学を期に入学しようと決めました。また、作品について交流できる仲間がほしいと思ったのもきっかけのひとつです。
書きたいテーマは壮大な世界観を持つ、人の心情に寄り添うようなファンタジーです。】
“上橋菜穂子さん、小川洋子さん、小野不由美さん、畠中恵さん、はやみねかおるさん、J.K.ローリングさん、ミヒャエル・エンデさん、東野圭吾さん
「かがみの孤城」「ブレイブ・ストーリー」「探偵は教室にいない」”

●≪大阪市の72歳男性≫―――→夜間部・詩/エッセイクラスへ。
3度めの文校入学です。最初の在籍は1980年、2度目は1994年~2019年でした。
【青年、壮年で、そして老年で文学に挑戦したく再々入学しました。】
“内田百閒”

●≪神戸市の47歳男性≫―――→夜間部・小説クラスへ。
3/13通教部スクーリングと3/22体験入学(夜)を、Zoomを通して見学・参加されています。
【仕事で、新規事業の企画を担当しており、学んだ事を言語化し、企画に落とすのですが、何故これに取り組むか役員等関係者の感情にうったえるストーリーが必要になります。この部分を鍛錬したく思っております。
あと、純粋に読んだり書いたりが好きなので、申し込みさせて頂きました。】
“カートヴォネガット”

●≪山梨市の26歳女性≫―――→通教部・小説クラスへ。
体験入学にはZoomから、3/22(夜)につづいて今日の昼も参加されました。
【正直申し上げますと、大好きな夏木志朋先生の影響で貴校に通うことを決心いたしました。
『ニキ』を読んで衝撃を受けました。作者はどんなところで学んだのだろう、と調べていたら貴校に辿り着きました。
小説ってこんなに自由なんだ。ここまで自分を曝け出していいものなんだ。
なら、私も自分の感じていることを書きたい。生きづらさ、世間に対する疑問、名前のない関係。友人恋人家族といった具体的な名前がついていなくても、尊い関係はたくさんある。そういうことを書いていきたいです。
それともう一つ。
自分が自分らしくいられる場所を小説に求めています。
お堅い職場で働く私は偽物です。だから、小説の中では全てをぶちまけてやりたい。どこまでも自由でいたい。私はこんなにも醜い人間なんだぞ、と言ってやりたい。そんな気持ちが強いです。
あまり大きな声では言えないのですが、現実逃避、ストレス解消として小説を書いている(つい最近始めた初心者ですが)というのもあります。
正直な話、お堅い職場で働くのは、とてつもなくストレスがたまります。ストレスのはけ口がなければ死んでしまいそうなくらいです。だから死なないために書き続けたいです。
本当は土曜の昼間部に入りたかったのですが、仕事の都合で断念いたしました。仕事なんて放り出してクラスの皆様と延々とお話していたいくらいには、体験入学が楽しかったです。どうして私は大阪に住んでいないのだろうと何度も思いました。山梨は東京の隣なのに、公共交通機関がとても不便です。大阪に行くのも一苦労です(一応高速バスが出てたりしますが、本数は少ないです。電車だと恐ろしいほどの乗り継ぎ回数になります)。
最初は偽ってもっと綺麗な入学のきっかけを書こうと思ったのですが、無理でした。心を捻じ曲げているような違和感に耐えられませんでした。嘘をついていても何も始まらないと思うので、感情のままに書き綴りました。
好きな作家に対する憧れとストレスからの逃避が入学の動機と、あまり褒められたものではありませんが、作品には真摯に向き合っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
書き終えたあとでこれを送っていいのだろうかと悩みましたが、これが私の正直な気持ちなので、やっぱり送ることにいたしました。】
“夏木志朋、珠川こおり、斜線堂有紀「私が大好きな小説家を殺すまで」、川端康成、谷崎潤一郎、夏目漱石、辻村深月、新海誠「言の葉の庭(小説・映画共に)」、シャルル・ボードレール”

●●●≪小原 注≫●●●文校修了生・夏木志朋(なつき・しほ)さんの第9回ポプラ社小説新人賞受賞作『ニキ』については、
2020年9月16日文校ブログで紹介しています。

◆体験入学は今後、3月29日(火)昼・夜、4月1日(金)昼・夜を予定しています。

(小原)