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●新入生「ハガキ一枚」課題●・・・作品発表・第3弾【夜間部・永長景虎<えいなが・かげとら>さん/昼間部・ニシオアイさん】

今春の新入生70名のみなさんに提出をもとめている〈課題ハガキ〉の既着分のなかから印象的な作品を紹介する第3弾は、永長景虎さん(夜間部/21歳)とニシオアイさん(夜間部/30代)のものです。
第1弾は友定ますみさんの作品(5/21文校ブログ)、第2弾は林隆司さん、千智さん二人の作品(5/26文校ブログ)でした。 
〈課題ハガキ〉の締切は、6月3日(月)必着です。提出作品は全て、「文校ニュース」に載せ、文校の多くの皆さんの眼に触れられるようにします。
ハガキの代わりに、メールで送っていただいてもかまいません。 (小原)

        ☆       ☆ 
 最近強く思うこと   永長景虎(夜・小説・西井c 神戸市)

 僕と同年代の人々は今まさしく社会に飛び立とうとしている。そんな中、最近強く思うことは、新卒で就職する人が少なくなっているんじゃないかということ。これはただの肌感でしかなく、実態がどうなってるかは分からない。ただ僕の周りでは、Youtuber・インフルエンサー、留学、学生起業、大学院進学、アーティスト志望などなど、新しい道を目指す人たちが目立つ。もしかしたらコロナの影響かもしれないし、「働く」ことの認識が変わってきているからかもしれない。そして僕もまた、「小説」という道を選択し、いわゆる「変わり者」たちの仲間入りを目指しているわけである。ただ、小説を書くというのは、「新しいこと」とは少し違う気がする。ある意味ものすごく原始的な行為に思えるのだ。僕自身としても、小説を書き始めた動機は、別に新しいことをしたかったからではなく、僕の中の最も古い感情を取り出すとそこに小説があったからというイメージに近い。
 といっても昨今の文学には、新しい社会問題が存分に盛り込まれている。LGBTQやコロナといった。だが名作と呼ばれる作品には必ず、トレンドだけではない、何千年も昔から人間の中にあるような普遍的な何かが物語に組み込まれていると僕は思う。そんな人間の普遍性を描いた、古くて新しい作品、トレンドとクラシックが混ざったような作品をこれからたくさん読んでいきたいし、自分自身書けるように挑戦していきたい。

        ☆       ☆ 
 最近強く思うこと「開き直りは照れ隠し」
           ニシオアイ(昼・小説・佐伯c 大阪府)

 物語を作るにあたって、文章の書き方本やらハリウッドの脚本術やら、片っ端から色んな教本を読み漁って勉強しました。元々勉強大好きマンなので。その中に必ずと言っていいほど、基本的なテクニックとして「作者の恥部を見せろ」と書いてあります。作者が恥と思っている部分にこそ、真に面白いものが書ける種があると。
 だからといって、額面通り鵜呑みにして「ほら見て見て! 恥部だよォ!」と、ただ開けっぴろげにして見せびらかせばいいものではない気がする。そこまでの開き直りは、照れ隠し。他人の恥部を覗き見したい変態さん=読者の気持ちを考えて、その人がちゃんとそそるようなムードのある見せ方を工夫しなければならないんだと、最近強く思っています。照明を落としたり、お香を焚いたり、BGMを流したり、衣装を変えたり、ポーズをとったり・・・・・・とか、言うだけは簡単なんですが・・・・・・。日々、七転八倒しています。
 なんにせよ、変態さんたちの反応がダイレクトに見られる文学学校は、最高のストリップ劇場ですね。なんちゅーこと言うんや。