【今年最後・462本目の文校ブログ】「文校ニュース」秋期第3号は届いているでしょうか? よいお年を!
【「文校ニュース」24年度秋期第3号(12月24日号)/B4サイズ・14ページ立て】
25日(水)15時45分、南郵便局の人に取りに来てもらって「文校ニュース」秋期第3号を、沖縄から北海道まで全国41都道府県の全文校生388名、文校チューター30名に郵送しました。①24年度秋期「クラス別・名簿」(都道府県名入) ②再配布の〈樹林・25年5月在特号へ向けたお知らせ〉チラシの2点を同封しました。休学生には②は無く、『樹林』冬期(1月)号が入っています。
『樹林』定期購読38名の皆さんにも、『樹林』に添えて「文校ニュース」今号も送りました。
◆「文校ニュース」今号は、●木下昌輝さん<文校修了生>4度目の直木賞候補 ●寺田勢司さん<同>内田百閒文学賞受賞 ●藤岡陽子さん<同>の小説がNHK土曜ドラマに ●通教生のスクーリング体験記 ●秋の新入生の「ハガキ一枚・課題作品」(53名中43名提出) ●学生委員会主催の文学集会 ●各種新聞切抜き[金時鐘さん<文校特別アドバイザー>、朝井まかてさん<同>、さきがけ文学賞・選奨の甲木千絵さん<昼間部・津木林C>、太宰賞受賞の市街地ギャオさん<休学中>、小野賞受賞の和田まさ子さん・安智史さん] ●課題図書「読書ノート」の提出を ●25年1月~2月のカリキュラム・公開講座など、読みごたえのある14ページ立てになっています。
◆24日(火)に秋期3号目の「文校ニュース」を仕上げて、やっと事務局の“仕事納め”にたどりつくことができました。真銅孝、角田美千代、小原の事務局3人とも、1月7日<火>からの昼・夜間部クラスゼミ再開に備えて少しゆったりします。【小原だけは、どうしても伝えたいことが何本も残っていたので、その後も文校ブログを書くために文校に出て来ていました。文校ブログを始めて10年、年間本数で一番多いことになった今回の462本目で締めくくります。】
来年も、皆さんの知恵とやる気を拝借しながら、はつらつとした文校でありつづけたいと思います。
◆年内か年明け早々にあと1日は、郵便物の整理のために、事務局にやってくるつもりです。そのとき通教部の提出作品がとどいていたら、担当チューターに速攻で送ります。
(大阪文学学校事務局長・小原政幸)
藤岡陽子さん(文校修了生)の吉川英治文学新人賞受賞作『リラの花咲くけものみち』がNHK土曜ドラマに!北海道の大自然を舞台に獣医師を目指す若者たちの青春物語。
藤岡陽子さん原作の土曜ドラマ『リラの花咲くけものみち』(光文社)は、NHK総合で25年2月1日から3週連続で土曜夜10:00~10:49の時間帯に放映される予定です。
◆京都府在住の藤岡陽子さんは、1999年に大阪文学学校夜間部クラス、2006年に昼間部クラスにそれぞれ1年間在籍されています。在校生たちに選ばれて、『樹林』在校生作品特集号(00年9月号/Vol.427)に小説「白球の行方」(65枚)が載っています。
『リラの花咲くけものみち』で第45回吉川英治文学新人賞を受賞した9日後の今年3月14日、藤岡さんは“受賞報告”のために文校を訪れています。
★藤岡陽子さんの小説は今までもよく、テレビドラマ化、映画化されています。≪以下、『小説宝石』23年8月号に収録されている「藤岡陽子クロニカル/全作品自作解説」を参照した≫
◎藤岡さんが30歳の時に入学した東京の看護学校をモデルにして、看護の理想と現実をリアルに描いたデビュー作『いつまでも白い羽根』(光文社文庫)は、18年4月に東海テレビ・フジテレビ系でドラマ化。
◎京都府の丹後半島を舞台に過疎地医療を題材にした『満天のゴール』(小学館文庫)は、23年9月にNHK総合でテレビドラマ化。
◎史実をもとに、明治時代に福井県で眼鏡産業を興した増永兄弟とその家族を描いた、挑戦と情熱と愛の物語『おしょりん』(ポプラ文庫)が映画となって、23年10月に福井市先行公開、11月には全国ロードショー。
●藤岡陽子さんは、25年2月15日(土)に来校されます。その日の午後4時からおこなわれる特別講座≪玄月さん・葉山郁生代表理事との間で座談会≫でお話するためです。特別講座のタイトルは、『小説創作へのアプローチ
――藤岡著『リラの花咲くけものみち』をテキストに』です。
参加費として、休学生・修了生は1,000円、一般の方は1,500円いただきますが、在校生は無料です。文校教室だけでなく、Zoomからも参加できます。すでに、岡山県倉敷市の通教生、富山市の文校OGから教室参加の予約が入っています。
(小原)
☆新刊紹介★田原範子さん(文校修了生/大学教員)『アルバート湖岸の生活誌――ウガンダ共和国北西部のアジール』(風響社/300頁/4,000円+税)
≪カバー写真(いずれも田原さんの撮影)≫
[表]ナイルパーチを掲げる漁師アドゥバ
[裏]対岸のコンゴ民主共和国ブルーマウンテンに沈む夕陽
田原範子(たはら・のりこ)さんは現在、四天王寺大学人文社会学部教授。大阪文学学校には、2013年4月から23年9月まで夜間部や昼間部に在籍されています。アフリカへフィールドワークへ行く期間は、たびたび休学でした。
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田原さんの担当チューターだったことのある平野千景さんが、『樹林』25年1月号に『アルバート湖岸の生活誌』について長めの“書評”を寄せています。そこから、冒頭部分をいくらか抜粋させていただくと――――
【この本は、アルバート湖岸での長年にわたるフィールドワークで得た知見と考察の集大成であり、さまざまな事柄が詰まっている。社会科学系の学術書として出版されたため研究データの表やグラフが多く、物語のようにすいすいと読み進められる類の本ではない。けれども読み通してみると、いかに自分が安穏とした日常にどっぷり浸っているかが思い知らされ、簡単には言葉にできない何かがずしりと残った。研究者しか興味が引かれないような、生活とは無縁な堅苦しい内容では決してなく、その調査の背後からは、生活の糧を求めて移動を続ける、多様な民族の人びとの逞しさ、生き生きとしたコミュニティの姿、そして個としての男女の暮らしが想像できる。
著者の田原範子さんは、2010年代に大阪文学学校に在籍され、ご自身の体験を基にしたエッセイや小説を書いてこられた。なかには幻想的な作風の作品もある(多くは、筆者が属している同人誌『てくる』で発表)。】
(小原)
82歳の誕生日を機に自分史を出版! 小林宏子さん(文校通教部休学中/札幌市)『野心――野に放された自由な心』◎『文芸思潮』エッセイ賞に入選した3年間の3作も収録。
札幌市の小林宏子さんは、23年春期に大阪文学学校通教部へ入学し、この10月からは休学中。通教部スクーリングに2回ほど来阪されています。
小林さんの自分史『野心――野に放された自由な心』(札幌市・中西出版/114頁/1,400円+税)の“帯”では、【バブル全盛の80年代には、ススキノのエンペラーで副支配人をされていたこともあり、多彩な経験を活かして何の衒いもなく書かれたエッセイ風自伝】とうたわれています。
全21編の中に、季刊文芸誌『文芸思潮』のエッセイ賞に入選した3編も収められています。それらは、今年度(24年)・優秀賞受賞「ひとつの約束」、昨年度(23年)・佳作受賞「コスミック・キャンディズ――宇宙の花たち――」、一昨年度(22年)・奨励賞受賞「都忘れ」の3編です。
(小原)