《4/6開講の春期新入生10人目》●広島県の50代前半女性が、昼間部・小説クラス(土)へ。Zoom出席を基本に、できるだけ教室にも出たいとのこと。
広島県の女性から、文校事務局に電話がかかってきたのは、1週間前のこと。できる限り刺激を受けたいので、毎回は無理だが、新幹線で大阪まで通いたい、とのことでした。それから、文校の卒業生の鷲見(わしみ)さんのことで話が盛り上がりました。岡山県倉敷市に住んでいた鷲見さんは、2018年4月に文校昼間部へ入学し、休学をはさみながら22年3月まで在籍されていました。ジパング倶楽部(往復で4千円ほど割引)を使ってほぼ毎週、新幹線通学をしていました。
◎25年春期10番目の新入生となった上の女性の「入学申込書」の中の“入学のきっかけや書きたいテーマなど”の欄を紹介します。
【書くことで、扉を開けたい。
これが私の入学の理由です。
4年前まで、記者の仕事をしていました。
私は、自分の仕事について、こんな風に考えていました。
「目の前で起きていることを、誤りなく伝える」
「真実とされる事を、効率よく拡散しなければ」
こうして私は、逆三角形タイプの記事を入稿することに
日々納得しているつもりでした。
逆三角形以外のものを書きたいと思ったのは、
昨年、父の介護を経験した時のことです。
家族との会話や、ささいな動作、例えば、
手洗いの時、手のひらにほんの少し残った水滴からも
何らかの意味を感じるようになりました。
ノンフィクションしか知らない私には、想像力が足りないかもしれません。
でも今ならば、日常からのメッセージを紡いで物語にできるかも?
と、思えてくるから不思議です。
「創作世界への切符をやっと1枚、買うことができた!」と、
今はただ、ワクワクしています。】
◎“募集を何で知りましたか”欄には、次のように書かれていました。
【仕事で文化面を担当しているとき、検索システムで『第14回 笠岡市木山捷平文学選奨』の記事を閲覧。短編小説賞の受賞者の中に、小学生時代の恩師の名前(鷲見 京子 先生)を発見しました。担当者様にお願いして作品集を送っていただき、鷲見先生の作品を拝読しました。「本当は漫画家になりたかったけど、親に反対されて…」と仰っていた鷲見先生の言葉を思い出し「別の形で夢を実現されたんだ」と感動しました。山陽新聞で鷲見先生のインタビュー記事を拝見し、ネット検索して、貴校のホームページにたどり着きました。】
(小原)
祝☆加川清一さん<大阪文学学校修了生>が、 第33回(2024年度)詩と思想新人賞を受賞。受賞作品「素足」。
■【25日/土曜)】公開/昼・詩入門講座【担当;詩人の近藤久也さん】に16名参加■【今夜(27日/月曜)】公開/夜・小説(エッセイ)入門講座〔担当;津木林洋チューター〕に15名。
■【25日/土曜)】公開/昼・詩入門講座――作品提出12名中11名出席/一般参加2名■
講座の初めに近藤講師は、大阪出身の詩人・富岡多惠子さん(2023年4月没)のことを取りあげられました。富岡さんの経歴にふれる中で、大阪文学学校の初代校長・小野十三郎の弟子であったことなど文校との縁についても詳しく解説されました。富岡さんの詩「水いらず」を読み上げたあと近藤さんは、「現代詩は、分かりにくいが必要なもの」「自分自身が何かを探求するもの」と話されました。
提出作品12編のコピーを、講座の始まる前に文校事務局が配布してありました。各々が自作詩について朗読しました。そのつど近藤講師は懇切で鋭い批評をくわえていきました。作者に創作の意図をたずねたり、会場から意見を求めたりしながら。
最後に近藤講師は、今回の12編の中で“私がいいと思った作品”として1編を選ばれました。それは、海辺こゆびさん(専科修了生)の「春だな」という作品でした。
講座の開始は午後3時で、休憩なしで終了したのは午後6時。
■【今夜(27日/月曜)】公開/夜・小説(エッセイ)入門講座――作品提出14名中13名出席/一般参加2名■
今秋期(24年10月)から、夜・文章講座を夜・小説(エッセイ)入門講座と名称を改めました。また、在校生からも受講料(作品提出込みで1000円)をいただくようにし、課題作の提出方法も変更になりました。
文校事務局ではなく、講師あてにメールで作品を送付するようにしました。そして、提出作品はすべて公開クラウドにあげ、あらかじめそれらを読んでから講座に出席してもらうようにしました。ネット環境のない方には、文校事務局が手助けします。
今夜、提出14編に対し1作ずつ、津木林チューターは詳しく鋭く批評をくわえていきました。また、作者コメントの時間を設け、会場から一作ごとに出る質問や意見にも懇切に答えていました。
午後6時30分開始で、講座が終了したのは丁度午後9時。
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◆次の公開講座は、2月1日(土)午後3時からの【昼・小説(エッセイ)入門講座<秋期2回目>】です。担当は、馳平啓樹さん(文校在籍時に文學界新人賞受賞)。すでに締め切っている課題作の提出は、44編もあります。
4種類の公開講座のうち、この【昼・小説(エッセイ)入門講座】のみ、Zoom配信をおこなっています。
いま現在も、Zoom聴講の申込は受け付けています。聴講料を500円いただきます。
(小原)
課題図書「読書ノート」を提出しよう!★ 締切は2月1日(土)ですが、数日遅れても受け付けます。
大阪文学学校のカリキュラムのひとつに、文校25名のチューターがそれぞれ推薦する課題図書について、読み手としての驚きや発見を自由につづっていただく「読書ノート」の提出があります。
2024年度秋期『学習の手引き』8~11頁に、課題図書25冊のリストと、〈どういうところを読みとってほしいか〉という各チューターの推薦理由が載っています。
「読書ノート」の締切は2/1(土)ですが、数日遅れても受け付けます。
課題図書以外の「読書ノート」は受け付けませんので、ご留意ください。
提出者には、推薦チューターによる「ノート評」を3月末をメドにお届けします。
◆ちなみに過去の提出数は、前回(24年8月)――54名、前々回(24年2月)――46名、(23年8月)――50名、(23年2月)――46名、(22年8月)――53名、(22年2月)――44名、(21年8月)――50名、(21年2月)――58名、(コロナで前倒し・20年5月)――60名、(20年2月)――27名、(19年8月)――30名、となっています。
コロナ禍の時代になってから、提出率がグーンと上がってきています。
(小原)
【『文芸思潮』94号(25年冬号)】●田中信子さん(通教部・石村C)が第17回銀華文学賞・奨励賞を受賞●“全国同人雑誌評”欄で、竹田多惠子さん(昼間部・島田C)ら文校関係者の小説が多数取り上げられる。
40歳以上を対象にした第17回銀華文学賞(『文芸思潮』主催)には、194編の応募があったそうです。その中から、最優秀賞<1編>、優秀賞<6編>に次ぐ奨励賞<13編>に、大阪市の田中信子さん(大阪文学学校通教部研究科生)の小説「裸足のリナ」が選ばれました。同じ奨励賞に、大阪市の昼間部修了生・木下衣代さんの「ひずんだ道」も選ばれています。
さらに奨励賞に次ぐ佳作50編の中に、通教部・高橋Cの白川計子さん「ハシビロコウのキス」、通教部休学中の有汐明生さん「アレキサンドリアにないものは」、夜間部修了生の佐藤勉さん「涙がキラリ」が入っています。
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『文芸思潮』<アジア文化社発行>94号の“全国同人雑誌評”欄(評;殿芝千恵/森村和子/南﨑理沙)で取り上げられている文校生、休学生、文校修了生の小説は次のとおり。( )内は同人誌名と号数。
【現役文校生】
◎竹田多惠子「バーキンがナース服でオムライス」(文の鳥・6号)
◎竹田多惠子「ふとん」(文の鳥・6号)
【夜間部休学生】
◎真名波田キリ「確かにここにいた僕は」(星座盤・18号)
◎田中さるまる「フェイク!」(ココドコ・5号)
【修了生】
◎有瀬尚憲「人吉・球磨川開拓団物語」(雑記囃子・29号)
◎華村立夏「宮子さんの夏」(雑記囃子・29号)
◎三上弥栄「高木さんと山路さん」(星座盤・18号)
◎麦生郁「結婚の条件」(星座盤・18号)
◎諸さやか「日が昇るのが、見えたから」(六伽士花史・4号)
◎朝倉昴「丸子の槍」(六伽士花史・4号)
◎福田純二「高望王と淑子姫」(六伽士花史・4号)
◎中野雅丈「其(その)高不可測(たかさはかるべからず)」(組香・9号)
◎阿部野喫茶店「私はここにいる」(あべの文学・38号)
(小原)