文校ブログ

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●現代版“松尾芭蕉”● 桐原肇さん(77歳/文校昼間部生)が、一人歩きで鹿児島から函館まで日本列島(江戸歴史街道)縦断! 2年5カ月かけて、区切り旅159日間、4091km561万歩! 写真に添えて、歴史探訪や出来事を記しながら、スマホで日々の行程をブログにアップ!

大阪府吹田市の桐原肇(きりはら・はじめ)さんは、2021年4月に大阪文学学校の詩/エッセイ・中塚鞠子クラスに入学し現在も在籍中です。
文校入学以前すでに、東海道57次(大阪⇒東京/38日間/20年1・2月)と山陽・西国街道56次(京都⇒小倉/38日間/20年6・7月)を踏破していました。
文校入学後にたどったのは、長崎街道24次(352キロ)、日光街道21次(243キロ)、薩摩街道21次(492キロ)、奥州道中27次(150キロ)、奥州街道・仙台道42次(290キロ)、奥州街道・盛岡道22次(290キロ)、そして最後となる今回<22年6月7日~22日>の奥州街道・松前道23次(450キロ)。

桐原さんは21年8月に、箕面に関わる創作短編集とエッセイ集を同時刊行されています。そのことは、21年8月30日・文校ブログで紹介してあります。

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●昨日(7日)、中塚クラスのゼミのあと桐原さんに、日本列島縦断の苦労話をいろいろお聞きしました。いずれも、誰にもまねできない、すさまじいことをやってのけている、と興奮させられました。江戸時代の松尾芭蕉に、ある面では匹敵するかも知れない。
◎背負うリュックは、10数キロに達するとのこと。雨具、医薬品、予備の靴、自販機のない道もあるので2キロの飲料ペットボトルなど。
◎誰も通らない道で大雪に見舞われ、遭難しかけたことが2度ある。そのときもそうだったが常時、大阪に住む息子が遠隔操作でスマホの機能をサポートしてくれている。
◎昔のままの「参勤交代」のさびれた道なので、街道沿いに宿泊できるところは少ない。その日の目的地にたどり着いたら、鉄道やバスに乗って宿泊所をさがすことになる。翌朝、前日の目的地に舞い戻る。
◎道中で1日に300枚、スマホ写真をとる。それを取捨選択し、ブログを書いていたら、就寝は夜中の1時を回る。それでも、行程をこなすためと身体リズムのために朝5時起床。

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桐原肇さんは、次のようなタイトルで日々ブログをつづっています。その中には、“日本列島縦断・歩き旅”のことも出てきます。
《喜寿の青春賦 老楽生きがい日記!》

●【以下は、その桐原さんのブログから文字・文章の抜粋です。写真の転載はしていません】

日本列島縦断・江戸歴史街道歩き旅 完歩&雑感
2022年06月25日 | 江戸・奥州街道歩き旅(松前道)盛岡ー青森・三厩ー北海道・松前)

6/24 北海道・函館にて記載
【小原注/最終日の函館到着は6月22日】

今回の奥州街道・松前道は盛岡宿から
延16日間、449.36㎞ 612.597歩 
1日平均28km 3.8万歩程
(半日や雨の日など含む) だった。

これで念願の
日本列島縦断 江戸歴史街道 歩き旅
を完歩 終着です。
* (江戸時代の参勤交代制度で、最南の鹿児島薩摩藩から最北の蝦夷地(北海道)・松前藩までの江戸街道を縦断し歩いてきた)
達成感でいっぱいだが、もう終わりかという淋しさと、充実感、感謝を噛み締め乍ら心は静かなのがなぜか不思議⁉️

75歳の幸期幸齢者になったのを機会に、初めて江戸・東海道57次を (大坂城から江戸城まで) 又40年ほど過ごした (大阪・箕面から千葉・浦安まで曾孫訪ねて三百里) とのテーマを掲げ、区切り38日間で歩き通して少し自信をつけた。

それ以来、山陽・西国街道、長崎街道、日光街道、薩摩街道、奥州道中、奥州街道・仙台道、盛岡道、そして今回の松前道と順に歩き、鹿児島・薩摩藩から北海道・松前藩まで一本で繋ぎ江戸街道を完歩できた。

<喜寿の青春賦> と街道を一人歩き続けてきたが、まさか鹿児島から函館までの江戸歴史街道を歩けるとは思わなかった。
・・・・・・《略》・・・・・・
延べ区切り
159日間 4091㎞ 561万歩ほどで完歩できたことは大きな自分の人生の自信となった。

真冬は積雪のない時を選び、真夏の炎天下を歩くのは危険だと避け、また今 自然大学校や文学学校、川柳会などの活動もあり、失礼ながらその合間をぬって区切りながら歩いてきたので、75歳の1月から77歳の6月まで2年5ヶ月もかかってしまったが、青春の夢を今 喜寿の青春 で達成できて幸せだ。

自分の足の一歩はたった70㎝ほどだが、560万歩歩けば歩き旅目標を達成できることも学んだ。 
・・・・・・《略》・・・・・・

一歩を踏み出すのは勇気もいるし、人はいろんなしがらみの中でその決断は並大抵でないと思う。

幸か不幸か自分は古希を過ぎて独り身となり、「お父さんの人生だから思い切って最後に悔いのない人生を過ごしたらいい」と息子たち家族の応援をもらい、心置きなく自分らしくあるがままに、しかも自由に生き生きと過ごすことができた。
・・・・・・《略》・・・・・・

生まれて今日までいろんなことがあった人生だが、子供の頃から今日に至る迄、全てに関わった人々を想い、またその一人一人のお陰で今の自分があることを知り、その感謝に肩を震わせむせび泣いた事が何度かあった。 

有り難い人生だったと、歩きながら人生回顧の日々を過ごす事ができた。
・・・・・・《以下 略》・・・・・・

(小原)