文校ブログ

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中野雅丈さん(大阪文学学校修了生/元『樹林』在特号キャップ)、惜しくも“オール讀物新人賞”を逃す。応募664編中、最終候補5編に残るも・・・。

‘プロ作家への登竜門’とうたう「オール讀物新人賞」。その103回で、文校修了生・中野雅丈(なかの・がじょう)さんの歴史小説「其高不可測(そのたかさはかるべからず)」が、惜しくも受賞を逃しました。『オール讀物』(文藝春秋 刊)11月号に載っている門井慶喜さんら3名の選評にあるとおりです。

≪選評・安部龍太郎≫

≪選評・畠中恵≫

≪選評・門井慶喜≫

大阪市在住の中野さんは文校に、一度目は2000年4月から2年間、2度目は2015年4月から5年間在籍しています。その間には、17年6月号と11月号の『樹林』在校生作品特集号の編集責任を務めています。また、11月号には、在校生による選考会で選ばれた歴史小説「岸和田合戦顛末記」が載っています。

★文校修了生で3度直木賞候補になっている木下昌輝さんは、「宇喜多の捨て嫁」で第92回オール讀物新人賞を受賞しています。文校在籍中の2012年のことで、それが木下さんの文壇デビューでした。

(小原)

新潟市立高志中等教育学校5年の6名が、文校見学に来てくれました。


【高志中等教育学校の6名に小原が文校の紹介をしたあと、文校生の短いエッセイの合評をおこなう。活発に意見がとびかう】


【後ろの方から、昼間部・夏当クラスのゼミを見学する6名】

今日の昼間、中高一貫の新潟市立高志<こうし>中等教育学校5年(高校2年に相当)の男子ばかり6名が、文校を訪ねてきてくれました。
6名の中心人物、峯岸進伍くんからメールが飛び込んできたのは、9月末のこと。「私たちは総合探求学習の一環として、11月に修学旅行を予定しており、その中で企業及び学校訪問を計画しています。・・・・・・貴校のホームページなどを拝見し、小説に興味を持ち、ぜひ学校訪問をさせていただきたいと思い、・・・・・・」とのことでした。
すぐに「どうぞ、どうぞ」と返信し、今日を心待ちにしていました。

午後1時半すぎに到着し3時ごろ辞去という慌ただしさの中で、合評会など文校の取り組んでいることをどれだけ伝え切れたか、心もとないのですが、今日のことが彼らのこれからの人生の中で少しでも引っ掛かっていってくれれば、と思います。
最後は、夏当クラス13名の拍手で教室から送り出しました。

※久しぶりに、学生・生徒・児童の“学校見学”を受け入れました。コロナの前は、2年に1度くらい、訪問を受けていた気がします。

(小原)

☆速報★渡谷邦さん(大阪文学学校修了生)が同人誌『あるかいど』で発表した小説が、2023年下半期同人雑誌優秀作に選ばれ、只今発売中の『文學界』12月号に転載されています!


〈文學界12月号の目次<一部>〉


〈文學界の掲載ページ〉

岡山市の文校修了生・渡谷邦(わたりだに・くに)さんが、文校OB・OGたちで発行する同人誌『あるかいど』74号に発表した小説「水路」(45枚)が、『三田文学』『文學界』両編集部によって、2023年下半期同人雑誌優秀作に選ばれました【11/4文校ブログ参照】。そして『文學界』(発行・文藝春秋)に転載され、その12月号はいま書店に並んでいます。
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『文學界』の作品掲載ページの、顔写真の下の“プロフィール”欄にあるように、渡谷さんは、2013年10月から18年3月まで4年半、通教部・小説クラスに在籍されています。実は、その在籍中にも一度、小説が『文學界』に転載されています。
若林亨チューターの推薦で、『樹林』通教部作品集(2016年3月号/通巻614)に載った小説「籠崎さんの庭で」(32枚)が、2016年下半期同人雑誌優秀作に選ばれ、『文學界』16年11月号に転載されているのです【16年10/7文校ブログ参照】。
それは画期的なことでした。『樹林』通教部作品集から、同人雑誌優秀作に選ばれ『文學界』に転載されたのは、それまで23年間の歴史で初めてのことだったからです。文校事務局の編集で、通教部スクーリングにあわせて年4回発行されている通教部作品集が、月刊の文校機関誌『樹林』に組み込まれ今の体裁になったのは1993年5月号からのこと。それ以前はおよそ13年間、『文集』として、3段組で大きめの冊子を通教生のみに配布していました。
・・・・・・・・・・
2006年下半期以降今までに、小説が全国の同人雑誌優秀作に選ばれ『文學界』に転載された大阪文学学校関係者の皆さんは、渡谷邦さんで20人目となりますので、過去17年間(年に2名)では、文校関係者が半数を超えることになります。
その20名の皆さんは、次のとおりです。
今回の渡谷さん、昼間部休学中の衿さやかさん(えり・さやか/23年上半期)、修了生の須藤薫子さん(すどう・かおるこ/21年下半期)、修了生の大水青さん(おおみ・あお/21年上半期)、通教部休学中の森上晶さん(もりがみ・あきら/20年下半期)、修了生の南水梨絵さん(みなみ・りえ/19年下半期)、同・小畠千佳さん(18年上半期)、同・斉藤せちさん(17年下半期)、同・渡谷邦さん(16年下半期)、大西智子・昼・夜間部兼任チューター(16年上半期)、修了生の水無月うららさん(15年下半期)、同・小倉哲哉さん(15年上半期)、同・奥田寿子さん(14年上半期)、同・島田奈穂子さん(13年下半期)、夏当紀子・昼間部チューター(12年上半期)、修了生の髙橋陽子さん(11年下半期)、西村郁子・夜間部チューター(09年下半期)、朝比奈敦・元通教部チューター(07年下半期)、奥野忠昭・元昼間部チューター(07年上半期)、岩代明子・元昼間部チューター(06年下半期)。
このうち、『樹林』本誌から選ばれたのが斉藤さんと岩代さんの2人、『樹林』在校生作品特集号から大水さん、『樹林』通教部作品集から森上さん、南水さん、渡谷さんの3人で、ほかの皆さんは文校仲間で発刊しているそれぞれの同人誌からです。
・・・・・・・・・・
★渡谷邦さんは、今年度の第17回神戸エルマール文学賞(同賞基金委員会主催)三賞のうちの“島京子特別賞”を受賞しています。受賞作は、『あるかいど』72号で発表していた小説「明るいフジコの旅」です。
10月23日・文校ブログ参照。

(小原)

公開講座/昼・文章講座(第1回)のZoom配信のご案内

公開講座/昼・文章講座のZoom配信を視聴するためのZoomのURLは、以下のとおりです。
※在校生以外は、事前に視聴料をお支払いいただいた方のみ、視聴可能です。詳細は、10/5文校ブログをご覧ください。

11月11日(土)15:00〜17:00
23年秋期《公開講座》昼・文章講座(第1回)

Zoomミーティングに参加する(ミーティング ID: 831 8322 7806)
https://us02web.zoom.us/j/83183227806

上記リンクをクリックしたあと、お知らせ済みのパスコードを入力すると、視聴することができます。

なお、講座資料のPDFファイルは、下記リンクからダウンロードできます。
231111テキスト.pdf
閲覧パスワードは、Zoom視聴用のパスコードと同じです。

開始10分前から入室可能です。
Zoomのビデオレイアウト(画面表示)は「スピーカービュー(アクティブスピーカー)」でご覧ください。

当日の注意事項として以下の2点、ご協力をおねがいします。
1)講師から特に指示がない場合、視聴中はマイクをオフ(ミュート)にしておいてください。
2)視聴時の表示名は、文校に登録されているお名前、または視聴申込みの際のお名前にしておいてください。

*    *

Zoom視聴方法(環境により表記、手順等が多少、異なる場合があります)

●パソコンの場合
1)ZoomのURLをクリックします
2)どちらかの方法で
a)Zoomアプリがインストールされている場合は、アプリが起動します
b)アプリがインストールされていない場合は、ダウンロード画面が表示されますが、「ブラウザから参加」をクリックすれば、インストールせずに参加することもできます
3)自分の表示名を入力して、「参加」をクリックします
4)次の画面で、パスコードを入力して、「ミーティングに参加する」をクリックします
5)ミーティング画面が開きますので、「コンピューターでオーディオに参加する」をクリックすると、入室できます

●スマホの場合
1)事前にZoomアプリ(Zoom Cloud Meetings)をインストールしておきます。iPhoneはAppStore、androidはGooglePlayで
2)ZoomのURLをタップすると、アプリが起動します
3)パスコードと自分の表示名を入力して、「OK」をタップすると、ミーティング画面が開きます
4)通知(アクセス)やカメラ、マイク等に関する確認メッセージが表示されたら、「許可」をタップします
5)オーディオ接続の画面で、「インターネットを使用した通話」「Wifiまたは携帯のデータ」「デバイスオーディオを介して通話」などをタップすると、入室できます

新入生34名(夜7、昼15、通教12)の皆さんへの「ハガキ一枚」課題、今のところ7名から届いています。◆作品発表・第1弾【通教部・塩崎拓さん<大学生>】

今秋の新入生34名の皆さんに、案内チラシ(10月31日文校ブログ参照)と所定の〈課題ハガキ〉を、先週から手渡しないし郵送してあります。
ハガキのかわりに、メールで送っていただいてもかまいません。むしろ、その方が助かります。締切は11月25日(土)必着とします。提出作品は全て、「文校ニュース」に載せ、文校の多くの皆さんの眼に触れられるようにします。
        *      *
今日までに7名の方から届いているのですが、その中から、塩崎拓さん(通教部/21歳)の作品を紹介します。   (小原)

        ☆       ☆ 
 最近強く思うこと   塩崎拓(通・小説・谷口クラス 大分県別府市) 

 八月下旬、ぼくは友達と一緒に行った座間味島から、大阪の和泉市にあるお母さんの実家へ帰った。お母さんのお母さん、つまりぼくのおばあちゃんは、両目に白内障と緑内障を患ってるから目がよく見えないらしいんだけど、それでもぼくの姿をいちべつするなり「よく日に焼けたねぇ」と言って、優しく笑ってくれた。少しして、おばあちゃんはぼくとコーヒーを飲みながら「そういえばね」と、ある話をしてくれた。ぼくのお母さんについての話だった。
 ぼくには四歳上のお兄ちゃんがいるんだけど、お兄ちゃんが生まれてからしばらく、お母さんは神奈川にあるお父さんの実家にいたそうだ。ぼくのお父さんの実家は赤ちゃんに寛容じゃなくて、おもらしをしたお兄ちゃんを怒ったり、お兄ちゃんのお世話でご飯が食べられなかったお母さんの分を先に片付けたり、お母さんに優しくなかったという。そんな扱いを受けてるのを知ったおばあちゃんは怒って、神奈川まで迎えに行ったんだけど、その時のお母さんと出会ったのは実家じゃなく、近くの公園にある木陰だった。そして、お母さんは、泣いているお兄ちゃんを必死にあやしていたんだって。真夏日の暑さの中、日焼けでボロボロになった両腕で、大切そうにお兄ちゃんを抱いて。
 もしかするとぼくたちは、自分だけじゃなくて、他の大切な方々の泣いている姿を、ふと、記憶の中で見つけることがあるのかもしれません。そういう時はそうっと、心の中で抱き寄せて、頭を撫でてあげてくれませんか。それがぼくの、心からの願いです。