祝☆第50回部落解放文学賞を文校生2人が受賞!《小説部門》・・康玲子さん<昼・伊藤クラス> 《記録・表現部門》・・入江達宏さん<通・音谷クラス>
大阪文学学校の在校生が、第50回部落解放文学賞(主催/部落解放文学賞実行委員会)を2部門において受賞しました。ともに、賞金20万円。
◎《小説部門》・・京都市の康玲子(カン・ヨンジャ)さん「ウンチョル先生」。康さんは、昼間部・研究科・伊藤クラスに在籍中。小説部門の選者は、黒古一夫さんと佐伯一麦さん。
受賞作「ウンチョル先生」は、選ばれて『樹林』23年11月(在校生作品特集)号に載っています。同人誌に既発表の作品も応募OKでした。
◎《記録・表現部門》・・鳥取県の入江達宏(イリエ・タツヒロ)さん「人生のパスポート」。入江さんは、通教部・研究科・音谷クラスに在籍中。記録・表現部門の選者は、鎌田慧さんと野村進さん。
●「ウンチョル先生」、「人生のパスポート」は他部門の受賞作とともに、7月末発行の雑誌『部落解放』増刊号(部落解放文学賞特集号)に掲載されます。
(小原)
6/9学生委員会主催【『樹林』6月(在特)号の合評会】
来週の昼・夜間部は、合同クラスで『樹林』在特(6月)号・合評会週間
6月11日(火)から15日(土)にかけて昼・夜間部では、合同クラスで『樹林』6月(在校生作品特集)号に載っている学生作品の合評会が行われます。
上の一覧表のように、ほとんどが合同で行いますが、単独クラスで行うところもあります。また、Zoomを使うところもあります。
●作品が取り上げられる作者は、できるだけ教室で参加してください。
●来週の『樹林』合評会週間に先立って、6月9日(日)には学生委員会主催で“『樹林』6月(在特)号の合評会”が行われます。
(小原)
企画展【田辺聖子と文学賞―受賞と選考と―】・・・大阪府立中央図書館と大阪樟蔭女子大学田辺聖子文学館の共催事業
●6月29日(土)午後、“大阪樟蔭女子大学田辺聖子文学館見学ツアー”があります。申込は、大阪府立中央図書館のHPから。
●《以下は、『樹林』2007年11月号に載せてある小原の寄稿文を再構成しました――》
文校出身の大先輩・田辺聖子さん(1928年~2019年)は、樟蔭女子専門学校[現在の大阪樟蔭女子大学]卒業後、金物問屋事務員などを経て、1956年27歳のとき、大阪文学学校に通うようになります。
それから8年余りして、ついに田辺さんは、同人誌『航路』に発表した「感傷旅行(センチメンタル・ジャーニィ)」で第50回(1963年度下半期)芥川賞を射止めました。『新潮』や『文學界』など東京の商業文芸誌に載った他の8編の候補作を押しのけて、同人雑誌から受賞したことに意味がありました。しかもその当時にあっては、関西在住者から初めての芥川賞作家の誕生でした。
受賞作「感傷旅行」は、試行錯誤のなかで昂揚感に包まれた草創期の放送局を借景にし、女性の放送作家が共産党員と恋愛しそこで巻き起こる悲喜劇を、同じ放送作家の男の目から描いたものです。
田辺さんの『楽天少女 通ります~私の履歴書』(日本経済新聞社/1998年)のなかに、<純文学の芥川賞を受けられたのに、大衆文学をもっぱら書かれる理由はなんですか>というインタビューを受けて、次のように思ったとあります。<昔から双方そんなに意識していない。落つれば同じ滝川の水、読む人の心をうち、発想を転換させたり慰めたり、勇気づけたり、面白がらせたりすれば、種類は変っても文学価値は同じ>と。
●田辺さんの芥川賞受賞作「感傷旅行」を産みだした同人誌『航路』は、文校には44号中30冊が残っていますが、残念ながら受賞作が載っていた号(第7号)は欠号。それでも、30冊中4冊に田辺さんの作品が載っています。2023年3月23日・文校ブログ参照。
●上に載せてあるチラシは昨晩、今春の通教部新入生・海本さん(岡山県倉敷市)の娘さんが持って来てくれたものです。大阪に住んでいる娘さんは今春から、大阪府立中央図書館に勤務するようになったのだそうです。
(小原)
本日公開!「詩時評(第35回)」(松本衆司執筆) ◆「詩同人誌評(第10回)」(中塚鞠子執筆)、「小説同人誌評(第40回)」(細見和之執筆)も公開中!
本日、「詩時評(第35回)」(松本衆司執筆)を公開しました。
『樹林』本誌上で2019年5月号(通巻652号)まで連載されていた「小説同人誌評」(細見和之執筆)と「詩時評〈詩集評〉」(松本衆司執筆)はその後、当HPのトップページ上に公開の場を移しました。
21年3月からは、あらたに「詩同人誌評」(中塚鞠子執筆)もくわわりました。
それぞれ原則、年4回執筆で、「小説同人誌評」は通算で40回目、「詩時評」は35回目、「詩同人誌評」は10回目になります。
公開済みの小説同人誌評、詩時評、詩同人誌評の一覧はこちら。