祝☆甲木千絵さん(文校昼間部生/大阪市)の小説「くぼみでも、でっぱりでも」が第41回さきがけ文学賞・選奨(第2席)を受賞。★田中信子さん(通教部生/大阪市)の小説「造花の土」も最終候補5編に選ばれる。
甲木千絵(かつき・ちえ)さんは、2020年4月に大阪文学学校に入学し現在、昼間部・研究科・津木林クラスに在籍中。
今回の「さきがけ文学賞」の応募枚数は100枚~150枚で、応募総数は244編。甲木さんの受賞した選奨の賞金は5万円で、副賞は協賛のANAからの秋田までの往復ペア航空券でした。
賞の主催団体にくわわっている「秋田魁新報」の電子版では、《「くぼみでも、でっぱりでも」<120枚>は、夫を病気で亡くした主人公が、勤務する府立高校で母が外国人の女子生徒と出会い、学習支援員として関わりながら居場所を見つける物語》と紹介されています。
また講評のところは、【審査員からは「リタイア世代のリアルを描き、表現も面白く、新たな潮流を感じた」「ユーモアもありすごく自然体」との一方、「作品とタイトルの関係が分かりづらい」「細かなエピソードのつながりが少し気になった」といった意見も聞かれた。】と書かれています。
さらに、「秋田魁新報」電子版では、甲木さん(写真付き)や選奨受賞作のことが、《甲木千絵さん「くぼみでも、でっぱりでも」 悲しみを切実に表現》と題して取り上げられています。
その中で、大阪文学学校のことに触れた箇所は次のとおり―――
【40代に入ってから子育てが落ち着き、執筆活動を始めた。脚本を学んだ後、現在は直木賞作家の朝井まかてさんを輩出した大阪文学学校(大阪市)に通う。授業は、受講者同士で作品を批評し合う活動が中心だ。作品に寄せられた意見を参考に、登場人物の性格の描写や全体の構成を工夫し、半年に2作のペースで執筆を続ける。】
甲木さんにお聞きしたのですが、11月21日に秋田市内のホテルで行われる授賞式には出席予定とのことです。また「くぼみでも、でっぱりでも」が、18日から10日間ぐらいにわたって「秋田魁新報」紙上および電子版で連載されるそうです。
◆最終5作に残るも、惜しくも賞をのがした田中信子さんは、2006年4月に大阪文学学校に入学し休学をはさみながら昼間部ないし通教部にずっと在籍。現在は、通教部研究科の高橋クラスと石村クラスを掛け持ち。
田中さんの「造花の土」<101枚>についての「秋田魁新報」電子版のおける講評は次のとおり―――
【ネグレクトや売春といった重い内容を描いた。「訴えたいことは伝わってくる。文章もうまい」との評。ただ「キャラクターが平凡。内容も既視感がある」とされた。】
◆「さきがけ文学賞」の入選(第1席)には、第39回[2022年度]の方政雄(ぱん・じょんうん)さん、第40回[2023年度]の猪村勢司(いむらせいじ)さんと、2年連続で文校関係者が選ばれています。こちらの賞金は50万円。
(小原)
公開講座/昼・小説(エッセイ)入門講座(第1回)のZoom配信のご案内
公開講座/昼・小説(エッセイ)入門講座のZoom配信を視聴するためのZoomのURLは、以下のとおりです。
※事前にZoom受講料をお支払いいただいた方のみ、視聴可能です。
11月9日(土)15:00〜17:00
24年秋期《公開講座》昼・小説(エッセイ)入門講座(第1回)
Zoomミーティングに参加する(ミーティング ID: 889 2114 2912 )
https://us02web.zoom.us/j/88921142912
上記リンクをクリックしたあと、メールでお知らせ済みのパスコードを入力すると、視聴することができます。
なお、講座資料のPDFファイルは、下記リンクからダウンロードできます。
テキスト「自分にしか書けない事を書く」24年秋期用.pdf
テキスト「コンビニ人間」.pdf
閲覧パスワードは、Zoom視聴用のパスコードと同じです。
開始10分前から入室可能です。
Zoomのビデオレイアウト(画面表示)は「スピーカービュー(アクティブスピーカー)」でご覧ください。
当日の注意事項として以下の2点、ご協力をおねがいします。
1)講師から特に指示がない場合、視聴中はマイクをオフ(ミュート)にしておいてください。
2)視聴時の表示名は、文校に登録されているお名前、または視聴申込みの際のお名前にしておいてください。
* *
Zoom視聴方法(環境により表記、手順等が多少、異なる場合があります)
●パソコンの場合
1)ZoomのURLをクリックします
2)どちらかの方法で
a)Zoomアプリがインストールされている場合は、アプリが起動します
b)アプリがインストールされていない場合は、ダウンロード画面が表示されますが、「ブラウザから参加」をクリックすれば、インストールせずに参加することもできます
3)自分の表示名を入力して、「参加」をクリックします
4)次の画面で、パスコードを入力して、「ミーティングに参加する」をクリックします
5)ミーティング画面が開きますので、「コンピューターでオーディオに参加する」をクリックすると、入室できます
●スマホの場合
1)事前にZoomアプリ(Zoom Cloud Meetings)をインストールしておきます。iPhoneはAppStore、androidはGooglePlayで
2)ZoomのURLをタップすると、アプリが起動します
3)パスコードと自分の表示名を入力して、「OK」をタップすると、ミーティング画面が開きます
4)通知(アクセス)やカメラ、マイク等に関する確認メッセージが表示されたら、「許可」をタップします
5)オーディオ接続の画面で、「インターネットを使用した通話」「Wifiまたは携帯のデータ」「デバイスオーディオを介して通話」などをタップすると、入室できます
第26回小野十三郎賞贈呈式の≪第二部≫で四元康祐さん(詩人)が講演。演題は「コトの詩、モノの詩、ココロの詩<仮題>」。【入場無料。どなたでも参加できます】
11月16日(土)午後1時30分から、中之島フェスティバルタワー12階で、第26回小野十三郎(おの・とおざぶろう)賞の贈呈式がおこなわれます。主催は一般社団法人・大阪文学協会[大阪文学学校の運営母体]、共催は朝日新聞社。後援として、大阪府・大阪市・桃谷容子基金・澪標など。
その《第一部》の贈呈式では、東京都の和田まさ子(わだ・まさこ)さんの『途中の話』<思潮社>に詩集部門の第26回小野賞、愛知県の安智史(やす・さとし)さんの『萩原朔太郎と詩的言語の近代』<思潮社>に詩評論書部門の第26回小野賞が授与されます。お二人には、賞金30万円が贈られます。
『途中の話』(税込2,530円)と『萩原朔太郎と詩的言語の近代』(5,400円+税)は、思潮社のご協力を得て、贈呈式の会場受付で販売する予定です。
《第二部》では、小野賞の最終選考委員のお一人である四元康祐(よつもと・やすひろ)さんが「コトの詩、モノの詩、ココロの詩<仮題>」というタイトルで一時間ほど講演をおこないます。
小野十三郎さんは、1954年(昭和29年)創立時から91年まで大阪文学学校の校長を務められ、96年10月に93歳で逝去されるまで名誉校長でした。
11/16小野賞贈呈式には、大阪文学学校の秋の新入生、在校生も気軽に出席してください。贈呈式の日は、文校教室におけるクラスゼミや公開講座はありません。
●参照●24年9月20日・大阪文学学校ブログ【第26回小野十三郎賞(詩集部門、詩評論書部門)きまる。】
(小原)
48、49人目の秋期新入生。香川県の女性が昼間部/エッセイ・ノンフィクション/谷Cへ、大阪市の女性が昼間部/小説/佐伯Cへ。◎途中入学のため、学費を割り引きます。【入学は随時受付中!】
昨日の電話通りに香川県丸亀市の女性が今日、14時少し前に文校に現われました。さっそくエッセイ・ノンフィクションの谷良一Cに入ってもらいました。16時頃にゼミが終わったところで、図書室でいろいろ話をしました。まず、うどんの話。車で淡路島に渡りそこからはバスで来たので4時間かかったとのこと。毎週文校にやって来るのは大変だろうから、来るのは月一ぐらいにしてあとはZoomにしたらどうかというお勧め。
その場で書いていただいた「入学申込書」には、【内容のあるものは書けそうにありませんが、書いている時間が幸せなので、どっぷりはまりたくなりました。】と記されていました。
好きな作家は、【壺井栄・庄司薫・眉村卓】だそうです。
文校のことを知ったのは、【ずいぶん昔に朝日新聞で】とのことです。
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17時頃、大阪市内の女性から電話がかかってきました。今まで電話もメールも全くなかった方です。すぐにも昼間部の小説クラスに入りたいという意気込みがビンビン伝わってきました。比較的人数の少ない金曜日か土曜日をすすめたのですが、火曜日が一番都合がいいとのことでした。電話を切ったあと、昼・小説・火曜担当の佐伯敏光チューターが今、クラス生や出身者たちと文校近くの安酒場≪おくまん≫にいることが分かっていたので、そこへ走りました。プラス1人で19名になるのですが、佐伯チューターはあっさり了解してくれました。
文校に戻り、相手の女性に電話しました。今夜中にでもオンラインで「入学申込書」を送っていただけないか、と。
以下は、19時5分にオンラインでとどいた「入学申込書」の内容です。
【昨日、近所の方から息子さんが文学賞を取られた話を聞きました。その時、私も若い頃何か書きたいと思い少し学校に通ったことを思い出しました。当時のことを思い出していた所、ふと、別にこれから書いても良いんだ!と思いインターネット検索でこちらを知り申込の電話をした次第です。
書きたいテーマは女性の心のひだを表現したいです。】
影響を受けた作品は、【ザリガニの鳴くところ】とのことです。
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入学式から日が経った途中入学ですので、お二人の学費は1万円割引きになります。今後、入学される方はもっと割引きになります。
(小原)
『三田文學』24年秋季号“新同人雑誌評”欄で紹介された大阪文学学校関係者の小説は16編中8編。うち『樹林』から4編★『文學界』へ推薦の3作は、在校生と修了生2名の小説。
◆大阪文学学校発行の月刊誌『樹林』各号から次の4名の小説が、『三田文學』24年秋季号(159号)に取りあげられています。
◇『樹林』本誌[24年5月号/Vol.702]
・・・・・・飯田未和さん(通教部チューター/大阪府)「墓標」
◇『樹林』在校生作品特集号[24年6月号/Vol.703]
・・・・・・鶴鶴天さん(24年9月に夜・西村c修了/兵庫県)「エモーショナル」
◇『樹林』通教部作品集[24年7月号/Vol.704]
・・・・・・麦野あきさん(通教部・石村c/兵庫県)「浸食」
・・・・・・佐伯厚子さん(通教部・飯田c/大阪府)「二日月のしずく」
◆文校関係者のつどう同人誌で発表した小説が、『三田文學』24年秋季号で取りあげられているのは――― ※( )内は掲載同人誌名と通巻号数
◎渡谷邦さん(通教部修了生/岡山県)「Aハウスにて」(「あるかいど」第76号)
◎あまざき葉さん(昼間部修了生/大阪府)「掌編小説集 ゆれあうからだ」(「ignea」11号)
◎岩代明子さん(元・昼間部チューター/大阪府)「一番暗い時間に、彼女は耳をすます」(「ignea」11号)
◎篠原紀さん(昼間部修了生/神奈川県)「ケモノちゃんとウドン」(「フルード」第4号)
◆季刊『三田文學』の“新同人雑誌評”欄で取り上げられた諸作品の中から、半年に3作、『文學界』へ推薦されます。そのうち、1作のみが半期の同人雑誌優秀作として『文學界』に掲載されます。
今回の『文學界』への推薦3作は、在校生と修了生2名の次の作品です。
●富久保敦子さん(通教部・美月cを経て休学中/大阪府)「ふたりのワンピース」(「樹林」通教部作品集/24年2・3月合併号/Vol.700)
●若松由希久さん(24年9月まで夜間部などに5年半在籍/大阪府)「わたしはきみをまもらないわたしはきみをしあわせにしない」(「せる」第125号)
●あまざき葉さん(2015年3月まで昼間部に6年半在籍/大阪府)「掌編小説集 ゆれあうからだ」(「ignea」11号)
(小原)